2025年 理事長年頭挨拶

2025年1月6日 公開

皆さんと共に、新大学の目指す姿を一つ一つ形にしていく年に

2025年 理事長年頭挨拶 東京科学大学(Science Tokyo) 理事長 大竹尚登

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。2025年が皆様にとって明るい1年となることを祈念いたします。
東京科学大学(Science Tokyo)は、皆様の温かい応援とご支援を得て、昨年10月1日に無事に船出いたしました。学内教職員、学生、同窓会の皆さんの新しい大学を創っていくという意思と努力、そして国内外の皆様からの応援と様々なアドバイスがなければ、円滑な統合も、この順調な滑り出しもありませんでした。この場を借りて心から御礼申し上げます。

統合後、初めての新たな年を迎え、Science Tokyoは学内の融和を進め、「善き生活、善き社会、善き地球をつくる大学」として、力強く歩を進めていくことを誓いたいと思います。まず、学内の対話を促進するためにタウンホールミーティングを実施します。2024年中に大岡山、湯島・駿河台、すずかけ台、田町、国府台の5キャンパスで開催し、多くの意見をいただきました。2025年は、学長、理事、執行役、学内融和を担当する2名のChief Integration Officer(CItgO)とともに、よりきめ細かく部局と対話し、教育、研究、医療の現場の意見、また学生の皆さんの意見に耳を傾けて参ります。同時に国内外のステークホルダーの皆様との対話も大切にします。

さて、2025年は、卓越した研究大学への一里塚を築く年でもあります。そのために我々は、この大学をなぜ設立したのか(Why)、何を目指すのか(What)を構成員、ステークホルダーの皆様と共有することが大切だと思っています。以下に検討内容の一部をご紹介いたします。

Science Tokyoの成り立ちは、「科学」を冠した大学名から明確であり、科学の進歩を探求し、その進歩により創出される知を社会に還元する人材を育成することにあります。
Science Tokyoは、「創造する大学」でありたいと我々は考えています。それは、理工学、医歯学の体系を再構成し、自然の理解、自然の利用、人の理解、社会の理解を基軸とした新たな学知を創造する大学です。1つの専門性を深め、新たな知を生むことは、科学の深度を増し、アカデミアの原点となります。その一方で、カーボンニュートラル、新興再興感染症などの社会課題に相対するとき、自然科学と社会科学の切り分けはもはや意味を持たず、知の総合が求められます。そこでScience Tokyoでは、Curiosity drivenの研究を大切にするのと同時に、異なる複数の学問領域が集合するとき、単純に加算されるだけでなく、シナジー効果を持って生まれる科学としての科学的集合知(Convergence Science)に可能性を見出したいと思っています。
さらに、Science Tokyoは、「未来を担う人材を生み出す大学」でありたいと考えています。新たな学知を創造しつつ学術の発展の波頭に立って研究を行うことで、科学の知識を創造するだけでなく、そこから生み出される価値を社会に定着させられる人材を生み出します。同時に、リベラルアーツをはじめとする幅広い学問領域の教育を推進することにより、知性と感性が磨かれた人材を生み出します。

2025年は、教職員、学生の皆さんと共に、新大学の目指す姿を一つ一つ形にしていきます。Science Tokyoの取り組みにぜひご期待ください。皆様にとって2025年が素晴らしい年となりますよう心からお祈りして、新年のご挨拶とさせていただきます。

2025年1月1日
東京科学大学(Science Tokyo) 理事長 大竹尚登

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