東京科学大学認定ベンチャーである株式会社Synspectiveが東京証券取引所グロース市場へ新規上場しました

2024年12月20日 公開

東京科学大学認定ベンチャー(Science Tokyo Venture)第T094号である株式会社Synspective(本社:東京都江東区、代表取締役CEO 創業者:新井元行、以下Synspective)が、2024年12月19日に東京証券取引所グロース市場へ新規上場しました。

Synspectiveは、内閣府の革新的研究開発プログラム「ImPACT」の研究成果である小型合成開口レーダー衛星(小型SAR衛星*1)システムの社会実装を目指し2018年に設立された企業です。同社は小型SAR衛星のコンステレーション構築により地球全体を広範囲かつ高頻度のモニタリングデータを収集し、機械学習技術を使用して情報を分析、提供する事業を行っています。この情報には、経済活動の視覚化と予測、地形や構造の監視、災害状況の即時把握など、さまざまなデータが含まれています。2020年12月には、実証衛星「StriX-α」を打ち上げ、2021年2月には日本初となる100kg級小型SAR衛星による画像取得に成功しました。

同社のStriXには、東京科学大学の研究成果・特許技術*2を使った「折り畳み可能な平面展開アンテナ方式」が採用されており、同種の小型衛星として世界トップレベルの小型化・高性能化に成功しています。引き続きStriXの開発では、本学とSynspectiveとの共同研究契約に基づき、平面アンテナパネルの特性向上、高機能化に取り組んでいます。

Synspectiveの新規上場は、東京科学大学にとっても、本学の教育研究成果を社会実装し、科学の力で善き未来を創っていくうえでの重要なマイルストーンです。
今後も東京科学大学イノベーションデザイン機構は、“Science Tokyoの教育研究成果から世界を変えるスタートアップを創出する“のミッションのもと、本学の成果を社会に還元することに取り組んでまいります。

*1SAR衛星は、光学式と異なり、雲や夜間の影響を受けにくい特徴を持っており、昼夜や天候に関係なく、地上の様子を観測できます。

*2ImPACTプログラムでは、東京科学大学 工学院 電気電子系 廣川二郎教授が、SAR衛星に搭載する軽量ハニカム導波路構造平面アンテナパネル、アンテナパネル間の非接触電力伝送用チョークフランジ、小型電力合成器の開発を担当しました。

イノベーションデザイン機構

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